Dr.コーイチロー「真剣に飛ばしを考えてみた」No17
道具って大事!
「今日も新しいチャンスがあります。」
飛ばしを真剣に考えてみた⑰
11092016
さて、結構多くの方がウッド、或いはドライバー買い替えループに嵌っているのではないかと思います。
まあ、中にはそれを楽しみとしている人もいらっしゃるのでしょうけれども・・・
でも、そのループに嵌っていることの何が本当の問題だか分かりますか?
自分が悪いのか、クラブが悪いのかを明確に把握できていないという事なのです。
一般論としては、アイアンはいつも上手く打てるのに、ドライバーは打てないという場合、それは自分獅子の技能を疑うよりも、クラブを疑った方が良いという考え方になります。
でも、ここで新たな問題に直面するのです。
では、何に買い換えたらその問題が払拭できるの?という事です。
残念ながら、この問題を解決できる、出来合いのクラブはほぼ販売されていないと答えざるを得ないのが現状です。
まず理解しなければならないのは、この先は二択だという事です。
① 既製品のクラブを使い続け、そのループに嵌ったまま、ドライバーの調子の良い時は、アイアンの調子が悪い、またはその逆を仕方ないと受け止めて生涯ゴルフをプレーする。
② 本当に様々な要素を考慮し、自分に合ったクラブをセットとして構築し、長年そうした性質のクラブを使用し続け、正の適応を育む。
という二択なのです。
しかし、これはあくまでも、正しい動きをしているという前提での二択です。
それでは、人間として極めて非効率的な動きを、長年の努力と練習量によって身に付けてきたゴルファーの場合どうなるのだろうか?
答えは簡単。
飛ばすという事を、自分自身が持っている可能性まで伸ばすことはできないという結論に至るのです。
覚えていますか?
ゴルフは時々良い当たりが出て、凄い球が出るなどという事を求められているゲームではないのです。
一打で、如何に構築した作戦に沿った場所にボールを運び、それを続けることでスコアを作るゲームです。
非効率な動きというのはどういう事か?
それは飛ばしという事だけでなく、反復性も正確性ももちろん犠牲の対象になります。
つまり、どれだけ練習しても、エラーの確率が高いという事です。
どれだけ基本的な身体能力が高くても、動きを司るシステム自体が常にエラーと背中合わせであるかぎり、総合的パフォーマンスを向上させることは不可能という事なのです。
アクセルを踏むとブレーキがかかってしまうシステム。
右にハンドルを切ると、時に左に曲がってしまうシステム。
そんな車を運転しながら、どうやってサーキットを速く走るのでしょう?
それが無理だという事は誰でも分かること。
でも、ゴルフになるとその判断さえできなくなってしまい、何か魔法のようなことを期待してしまう。
つまり、人間の体が効率よい動きをできない道具を気づかずに使用し続けるという事は、自分自身の持っている能力を発揮でき得ない選択を端からしているという事なのです。
そして、その選択を継続する限り、飛ばすを追求したとしても、それほど飛ばない、意図したところにボールを運べないという副作用が起こると言いうことなのです。
飛ばない人が飛ばしたいという気持ちが分からないわけではないのです。
でも、そう言っている多くのゴルファーが、そのままのパフォーマンスで飛ぶようになったら、ティ・ショットの多くがOBになってしまうという事に気づいていないのです。
飛ぶという現象だけが起こって、エラーの幅は変わらないなどという事はあり得ないのです。
飛ぶようになった分、エラーの幅も当然大きくなるのです。
つまり、飛ばすためには、正確性も反復性も同時に向上させなければ機能しないという事なのです。
そこには、効率の良い動きを体得するという事が不可欠になります。
逆に言えば、効率の良い動きを阻害しない道具を使うという事も不可欠だという事なのです。
これは、戯言ではなく、純粋な論理です。
そして、正しい論理展開なのですから、「でも」という反論はし得ないものなのです。
ここでも、「でも」と言い続ける人は、不可能を可能にする魔法が存在し続けると、実現できないことに延々とトライし続けることなのだという事を認識しなければならないのです。
なぜなら、それは覆しようのない事実だから。
実際それは、「飛ばしも、正確性も、反復性も諦めた」という選択肢なのですから。
次回からは、人間側の効率の良い動きを可能にする道具を使うという前提に於いて、飛ばしを語って行きましょう。
こんな話も含めて、また、あなた自身の問題点をピンポイントで指摘し、それをどう改善するのかも含めて、座談会+ワークショップをやっています。