Dr.コーイチロー「真剣に飛ばしを考えてみた」№20

適切なセットアップ。今まで雑誌に書かれている事を信じてきましたが全く違うものだとわかりました。
コースで実際試してみると違いがよくわかります。
考え方を変えないと上手くいきませんよ!
「今日も新しいチャンスがあります。」

飛ばしを真剣に考えてみた⑳
11212016

あなたは本当に適切なセットアップとボールの位置が分かっていますか?

飛ばすためには、身体が力を適切な所で出せなければならない。
なぜなら、ゴルファーが身体の力を伝えてクラブを振るのだから。
クラブが仕事をする、しないというのは、その後の話なのは誰にでも分かることですよね。

さて、そんな中で、ゴルフレッスンで最も軽視されていることの一つにセットアップとボールの位置のこと。
平らな所で真っ直ぐ打つのが基本という、ゴルフのゲームの質を考えると、全く基本とはなり得ないことを基本として考えを展開するから、セットアップとボールの位置が全く機能的でないものになってしまっているのは明らかなことなのです。

上級者にとって、つまり、多くのゴルファーが目標としている人たちにとっては、球筋を操作するというのはゴルフでは当たり前のこと。
でも、多くのゴルファーにとっては、球筋を操作することなど、「まだまだ私はそんなレベルじゃないですよ」と言う類のものになってしまっているのです。

でも、でもですよ、平らな所で球筋を操作するのと同様の動きを傾斜地で真っ直ぐ打つためにはしなければならなのです。

そして、もちろんそのために必要なのは、スウィングプレーンをどうするとか、スウィング中のどこかでクラブフェースの角度がどうとか、肘の角度がどうとかよりも、セットアップでどんな体勢を取るかとか、その体勢から適切な力を掛けたときに、どこのボールがあればその力が適切に伝わるかということの方が、比較にならないほど重要なのです。

トーナメントプロに「ボールの位置がどれくらいずれると、イメージした球筋が出ないの?」と質問すると、帰ってくる答えは、5mm位かなというのが圧倒的に多い。
5mmというのが科学的に本当かどうかは別の話として、少なくとも、それくらい微妙なことなのです。

一般ゴルファーにセットアップのボールの位置が、例えば、「左(外)すぎですよ。もう少し右ですよ」と指摘すると、ボール2つ、3つ分右(内)に入れてしまう人が少なくない。
つまり、ものさしの目盛がそれくらい粗いという事なのです。
本来は5mmずれると、イメージしている球筋が出ないものを、少しがボール2個分にもなってしまうと、もちろん球筋が出るどころか、上手く当たらないという事が起きます。

そうすると、どうなるか?
上手く当てたくなる。
上手く当てるためには、ボールを良く見て、頭を動かさないようにして(=体の可動範囲に大きな制約を与える=体が力を出せない)、腕でクラブを操作してボールに当てようとする(=作用―反作用が起こり、更に体の力を作り出せないようになる)のです。

そんな状態で、飛ばせるわけがないのです。

セットアップも然り。
これから力を出そうとしている姿勢(姿の勢い)になっていない人が極めて多い。
要するに、自分自身の身体がこれから何をしようとしているのかが分かっていないという事なのです。
そして、もちろん、セットアップの姿勢は、打つショットの種類によって、大きく異なるのですが、そうした表現を自分自身の身体でできるゴルファーがとても少ない。
つまり、そんなことを表現しないと体が機能してくれないという事を認識していないという事なのです。

狙うというのは、飛球線に対して平行に立つこと。
セットアップは、スタンスを肩幅に開き、少し膝を曲げ、云々・・・
ボールの位置は、左かかと延長線上、などなど。

そこに、自分自身が何をしようとして、どんな力を作り出し、どうセットアップしたらその力が出せそうなのか?
どこにボールがあれば、その力が伝達できそうなのか?
などという事は存在しないかのようにゴルファーに伝わっているのです。
そして、それを鵜呑みにしている。

なので、力を出せない(=クラブを適切に振れない)。
適切に力を出せたとしても、ボールがとの力の伝わらない所にセットされている。
自分の身体に思いもよらない方向に、力を掛けさせてしまう。

そうすると、もちろん、ショットの結果は芳しくない。
打ってからでたショットを参考にして、上手くできたかできなかったかを判断するゴルファーが大多数だから、もちろん、正当な評価をできない練習になる。
上手く当たらないのは、失敗。
真っ直ぐ飛ばないのは、失敗。
そうなると、上手く当てて、まっすぐ飛ばす、帳尻合わせを始める。

そんな状態でどうやって飛ばすための力を身体に作り出させようというのだろう?

という事は、飛ばすためには、自分自身の身体が力を出せる感じを自分自身が明確に認識しなければならないという事。

以前、力を出す練習をしてくださいと書きました。
それを継続して実行していれば、既に自分の身体が力を出せる感じというのは分かっているはず。

まずは、それを磨くこと。
そして、自分が力を出せる感覚を保ち、明確に認識をして、それをきちんと反復すること。
ドライバーだけ振り回していい当たりが出て飛距離が出たという事は、良い判断基準にはなり得ないのです。

セットアップとボールの位置が、自分自身がやろうとしていることに対して、かなり緻密にならなければ、いい当たり、イメージしたショットにはならないという事なのです。
不確定要素をいくつも抱えたまま、飛距離だけを伸ばそうなどという事は、100%でき得ないという事なのです

これ、一流プロがはっきり言うのです。「どうやってボールの位置決めているの?」「分かんない」ってね。
要するに、自分自身の感覚を磨かないとだめだという事なのです。
そして、ボールに当てるのではなくて、適切な力を自分が作り出しさえすれば、当然のごとく当るのがゴルフなのですから。
そうならないと、飛ばすなんてできるわけがないのです。

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